“ふじと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藤戸80.0%
不死人20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これを聞いた源氏は、備前国西河尻にしかわじり藤戸ふじとに陣を構えた。船のない源氏は、指をくわえたまま五町先の平家の兵船をにらむばかりで、手も足も出なかった。
自己の功名の犠牲として、罪のない藤戸ふじとの漁民を惨殺した佐々木盛綱は、忠勇なる鎌倉武士の一人として歴史家に讃美されている。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「そうだ。やい、不死人ふじと。酒を買うて、みなに振舞え。さもなくば、八坂組の仲間掟は要らぬことになる」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
八坂やさか不死人ふじとが、陸奥の旅の帰りに立ち寄って、四、五日滞留しているという留守中の事を。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仲間同士で呼びあっている名前にしても、八坂やさか不死人ふじとを始めとして、禿鷹はげたかだの、毛虫郎けむしろうだの、保許根ほこねだの、穴彦だの、蜘蛛太くもただのというだけで、これにも職業のにおいはない。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)