“ひなぎく”の漢字の書き方と例文
語句割合
雛菊100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼もまた雛菊ひなぎくからその眼をあげて彼女を眺めた。それは笑ひもしない、さぐるやうな意味ありげな眼であつた。彼女はそれに對して、また、笑つて、それに答へた。
彼は壁際かべぎわによって、そこの窓を開けてみた。窓のすぐ下に花畑があって、スミレ、雛菊ひなぎく、チューリップなどが咲きそろっていた。色彩の渦にしばらく見とれていると、表から妹が戻って来た。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
「そうだね。本当にそうだね。瑠璃子さんは、雛菊ひなぎくの様に無邪気な乙女だね」
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)