“のびる”の漢字の書き方と例文
語句割合
野蒜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
桜、野地に角組つのくむ萩、泥洲に蘆のつの。すみれ、野蒜のびる摘み。野菜畑に茫々と花茎が立ち、藤、牡丹のはつ夏。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
宮城県北村小学校長斎藤荘次郎氏が筆者にあてて報告されたところによると、津浪の一両日前に同県石巻と野蒜のびるの間の海でとれたイワシが泥を呑んでいたそうである。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
先づ野蒜のびるを取つてたべた。これは此處に越して來た時から見つけておいたもので、丁度季節なので三月の初め掘つて見た。少し過ぎる位ゐ肥えてゐた。元來此處の地所は昨年の春までは桃畑であつた。
家のめぐり (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)