“とらばさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
虎挾50.0%
虎挟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「山國でしゝおほかみを捕る虎挾とらばさみといふわなに首を突つ込んで山猫のやうな顏をして、もがきじにに死んで居たのを、今朝になつて見付けましただ」
最初は空井戸の中に千兩箱があるからと總兵衞をさそつて上から石を落して殺し、次には土藏の腰張りの中に大金があるからと、お豐を誘つて虎挾とらばさみに首を突つ込ませて殺したのだ
そのふたになつて居る腰張の中に、山國で、しゝや熊を捕る恐しい虎挾とらばさみといふわなを仕掛け、不心得な者が奧に積んである千兩箱に手を掛けると、上から虎挾みの齒が恐ろしい力で落ちて來て
なんにー、三寸くれエの、まん中に丸いかねがあって、ちょいと片っぽの足をのっけると、かたりと落ちるようになった、虎挟とらばさみといったようなものでがした。ベイコク製だといっておりやした。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)