“つのはず”の漢字の書き方と例文
語句割合
角筈100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左は角筈つのはずの工場の幾棟、細い煙筒からはもう労働に取りかかった朝の煙がくろく低くなびいている。晴れた空には林を越して電信柱が頭だけ見える。
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
角筈つのはずに住む水彩画家は、私と前後して信州へ入った人だが、一年ばかりで小諸を引揚げて来た。君は仏蘭西フランスへ再度の渡航を終えて、新たに画室を構えていた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まず、おっかさんを宿へ残して、角筈つのはずを振り出しに朝の泥んこ道を、カフエーからカフエーへ歩いてみる。朝のカフエーの裏口は汚なくて哀しくなってしまう。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)