“ぜんそくや”の漢字の書き方と例文
語句割合
喘息病100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふすま越しに、やがて叔父の松尾要人かなめの声がする。喘息病ぜんそくやみらしい咳声しわぶきと、感激のない呟きを聞くと、武蔵はまた、ここの家庭の持つ冷たい壁を感じて、隣の部屋でもじもじしていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心臓が胸の中で狂気の様におどり廻っていた。咽喉のどはカラカラに渇いて、ヒューヒューと喘息病ぜんそくやみみたいな音を立てた。彼はもう、何の為に走らねばならぬのか、最初の目的を忘れて了っていた。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)