“すすいろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煤色93.3%
媒色6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫人はさっさとかまど部屋の横を通り、煤色すすいろのこの囲いから外へ出た。西の丸へつづく庭山の辺り、赤松の疎林の下の一亭である。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
府中へ来ると、煤色すすいろに暮れた。時間よりも寧空の黯い為に町は最早火をともして居る。早や一粒二粒夕立の先駆が落ちて来た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
祖母の使っていた糸車はその当時でもすっかり深く媒色すすいろに染まったいかにも古めかしいものであった。おそらく祖母の嫁入り道具の一つであったかもしれない。
糸車 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)