“しぶたみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
渋民66.7%
澁民33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今では十二、三通しか残っていないが、その中の一通に借金のび状がある。啄木が病んで郷里の渋民しぶたみ村に帰る時、三円だか五円だかを貸した時のである。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
沼宮内ぬまくないもつつと抜けて、一里ばかりにて足をいため、一寸余りの長さの「まめ」三個できければ、歩みにくきことこの上なけれど、休みもせず、ついに渋民しぶたみの九丁ほど手前にて水飲み飯したため
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
兩側百戸足らずの家並の、十が九までは古い茅葺勝かやぶきがちで、屋根の上には百合や萱草や桔梗が生えた、昔の道中記にある澁民しぶたみの宿場の跡がこれで、村人はただ町と呼んでゐる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)