渋民しぶたみ)” の例文
旧字:澁民
今では十二、三通しか残っていないが、その中の一通に借金のび状がある。啄木が病んで郷里の渋民しぶたみ村に帰る時、三円だか五円だかを貸した時のである。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
沼宮内ぬまくないもつつと抜けて、一里ばかりにて足をいため、一寸余りの長さの「まめ」三個できければ、歩みにくきことこの上なけれど、休みもせず、ついに渋民しぶたみの九丁ほど手前にて水飲み飯したため
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)