“こんごうづえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
金剛杖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また彼は勇気をふるい起こし、道を縦横に踏んで、峠の上で見つけて来た金剛杖こんごうづえを力に谷深く進んで行った。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一時間たつかたたぬに、もう大晦日おおみそかという冬の夜ふけの停車場、金剛杖こんごうづえ草鞋わらじばきの私たちを、登山客よと認めて、学生生活をすましたばかりの青年紳士が、M君に何かと話しかける。
雪の武石峠 (新字新仮名) / 別所梅之助(著)
シナの仙人せんにんの持っていた杖は道術にも使われたであろうが、山歩きに必要な金剛杖こんごうづえの役にも立ったであろう。羊飼いは子供でも長い杖を持っているが、あれはなんの用にたつものか自分は知らない。
ステッキ (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)