“こうぶち”の漢字の書き方と例文
語句割合
荒蕪地100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて、この赤三角研究団は元気のいい青年たちで編成せられて居り、研究団の本部はアリゾナの荒蕪地こうぶちにあった。そこからは遙かにコロラド大峡谷の異観が望見された。
火星探険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
稲田桑畑芋畑の連なる景色を見て日本国じゅう鋤鍬すきくわの入らない所はないかと思っていると、そこからいくらも離れない所には下草の茂る雑木林があり河畔の荒蕪地こうぶちがある。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
其外は、広い水田と、畠と、存外多い荒蕪地こうぶちの間に、人の寄りつかぬ塚や岩群いわむらが、ちらばって見えるだけであった。兎や、狐が、大路小路を駆け廻る様なのも、毎日のこと。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)