“くろがし”の漢字の書き方と例文
語句割合
黒樫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武蔵たけぞうはひとり歩いていた。自己の対象となる何物もない山の中を、いらいらした眼つきを持ち、例の黒樫くろがしの木剣を杖に持ってである。彼はひどく疲れているらしかった。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というと天堂一角、かたわらにいる原士の手から槍を取って、黒樫くろがしを低目に持ち、ずっと斜身しゃしんになったかと思うと、ピウッとごきをくれてつづらの横へ穂先をつけた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒樫くろがしの槍と朱柄の槍、せんせんと光を合わしてたたかっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)