“きちんやど”の漢字の書き方と例文
語句割合
木賃宿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは長三郎の近所の獣肉屋ももんじいやへときどきに猿や狼を売りにくる甲州辺の猟師が、この頃も江戸へ出て来て、花町はなまち辺の木賃宿きちんやどに泊まっている。
半七捕物帳:18 槍突き (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
暗い木蔭こかげのベンチなどを一つ一つ覗き廻って見たり、浮浪人が泊り相な本所あたりの木賃宿きちんやどへ、態々泊り込んで、そこの宿泊人達と懇意こんいを結んで
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
米友は身分相応な木賃宿きちんやどかなにかを求めているのだが、それに合格するのがついに見出せないで、浜松の城下をほとんど通りつくしてしまいました。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)