“かちめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勝目66.7%
搗布33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ゆめ、さような僭上せんじょうではございません。ただこの御戦みいくさを、いかにせば、勝目かちめとしうるか、それのみにござりますれど」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勝目かちめがついたときは、大胆に、勝目を取っておくのが勝負というものでござろう。——必定ひつじょう、秀吉はこの大敗を聞いて、怒りをもよおし、手勢をすぐり、軽装のまま、駈けつけて来るにちがいない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其日散歩に出て見た時浜で搗布かちめを焼いて居る煙が重相に靡いて居た。穢い漁師の女房等は海から搗布を刈つて来てはぶつ/\と火で焼く。其灰が沃度の原料である。
隣室の客 (新字旧仮名) / 長塚節(著)
長濱の搗布かちめ燒く女は五月雨の雨間の岡に麥の穗を燒く
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)