“かいねり”の漢字の書き方と例文
語句割合
掻練100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田舎いなか風に真赤まっか掻練かいねりを下に着て、これも身体からだは太くなっていた。それを見ても自身の年が思われて、右近は恥ずかしかった。
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「いいえ寒い霜の朝にね、『たたらめの花のごと掻練かいねり好むや』という歌のように、赤くなった鼻を紛らすように赤い掻練を着ていたのをいつか見つかったのでしょう」
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
紅梅色の浮き模様のある紅紫の小袿こうちぎ、薄い臙脂紫えんじむらさきの服は夫人の着料として源氏に選ばれた。桜の色の細長に、明るい赤い掻練かいねりを添えて、ここの姫君の春着が選ばれた。
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)
陰気な黒ずんだ赤の掻練かいねり糊気のりけの強い一かさねの上に、贈られた柳の織物の小袿こうちぎを着ているのが寒そうで気の毒であった。重ねに仕立てさせる服地も贈られたのであるがどうしたのであろう。
源氏物語:23 初音 (新字新仮名) / 紫式部(著)