“おわりはん”の漢字の書き方と例文
語句割合
尾張藩100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは木曾谷中を支配する地方じかた御役所よりの通知で、尾張藩おわりはんからの厳命に余儀なくこんな通知を送るとのにがい心持ちが言外に含まれていないでもない。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ちょうど半蔵の父、吉左衛門きちざえもん尾張藩おわりはんから御勝手おかって仕法立ての件を頼まれて、名古屋出張中の留守の時であった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わずかに尾張藩おわりはんの山奉行が村民らの背伐せぎりを監視するため、奥筋から順に村々を回って来たに過ぎなかった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
福島勘定所の奉行を迎えるとか、木曾山一帯を支配する尾張藩おわりはんの材木方を迎えるとかいう日になると、ただの送り迎えや継立てだけではなかなか済まされなかった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
当時の木曾山一帯を支配するものは尾張藩おわりはんで、巣山すやま留山とめやま明山あきやまの区域を設け、そのうち明山のみは自由林であっても、許可なしに村民が五木を伐採することは禁じられてあった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)