“おうぎおり”の漢字の書き方と例文
語句割合
扇折100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年紀とし六十に余れる隣の扇折おうぎおりおじわかき時は、夜ごとにその姿見たりし由、近き年は一年ひととせに三たび、三月に一たびなど、たまたまならでは人の眼に触れずという。一尾ならず、二ツ三ツばかりある。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかり、町の中にても、隣より高かりし、わが二階家の、今は平家に建直りて、煙草たばこ屋の店開かれたり。扇折おうぎおりの住みし家は空しくなり、角より押廻せる富家の持地もちじとなりて、黒き板塀建て廻されぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)