“おいのさか”の漢字の書き方と例文
語句割合
老坂100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄甲の人馬、一万三千余は、流れをなして黒々と王子村をすぎ、やがて老坂おいのさかへかかった。その夜の星のおびただしさ。都も同じ下だった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぜならば中国道には、老坂おいのさかの分れに限らず、この沓掛くつかけからも、右折すれば、大原野を経て山崎、高槻たかつきへ出ることはできるからであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後に時刻をかがなえば、まさにその頃、明智光秀の軍は篠村しぬむら八幡を出て、老坂おいのさかふもとあたりへ来ていた時分であった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老坂おいのさかも遠くはない。その老坂を越え、丹波亀山の故郷くにもとを出て来たのは、つい十日余の前だったが、彼らには、三年も四年も前のことだったように回顧された。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)