“いまどしんじゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
今戸心中100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天外子が『楊弓場ようきゅうばの一時間』は好箇の写生文なり。『今戸心中いまどしんじゅう』と『浅瀬の波』に明治時代の二遊里を写せし柳浪りゅうろう先生のかつて一度ひとたびも筆をこの地につけたる事なきはむしろ奇なりといふべくや。
葡萄棚 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
わたくしが中学生の頃初め漢詩を学びその後近代の文学に志を向けかけた頃、友人井上唖々いのうえああ子が『今戸心中いまどしんじゅう』所載の『文芸倶楽部ぶんげいクラブ』と、緑雨りょくうの『油地獄』一冊とを示してしきりにその妙処を説いた。
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)