“いたじんみち”の漢字の書き方と例文
語句割合
板新道100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その驚き方は、長男の庄次郎が板新道いたじんみちの女にをやつしているのを発見した時の場合などとは、比較にならないほど大きかった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「房さん、板新道いたじんみちの——何とか云った…そうそう八重次お菊。久しぶりであの話でも伺おうじゃありませんか。」などと、話しかけても、「いや、もう、当節はから意気地がなくなりまして。」
老年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
玉帳ぎょくちょうをつけていた庄次郎が、何気なく顔を上げてみると、それは、お蔦と寝る夜も、まぶたに消えたことのない——板新道いたじんみちの三人姉妹むすめの末娘、あの、お喜代だった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小石川からのそのそと江戸の真ん中に出ると、もう七刻ななつ下がり。板新道いたじんみちの下水が、暑さにいていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)