“あんぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鞍部93.3%
按撫6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左右の麓を回れば暇がかかる、正面を越えるなら谷川の川上、山の土の最も多く消磨した部分、当世の語で鞍部あんぶを通るのが一番に楽である。
峠に関する二、三の考察 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
観測所のある山稜は、今一つの高山、一万三千七百フィートのマウナ・ケアとちょうど対峙たいじした形になっていて、その間に広い鞍部あんぶ地帯がある。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
だが「幸福しあわせ」だといって朱い唇でヒステリカルに笑いもする。そして最後はあまくしなやかに唄いなごめてくれるのだ。ダミアの唄はなぶり殺しと按撫あんぶとを一つにしたようなものなのだ。
巴里の唄うたい (新字新仮名) / 岡本かの子(著)