“あにじゃ”の漢字の書き方と例文
語句割合
兄者100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、ろうのほのぐらいの外に、人影がさした。ひとりは直義で「——兄者あにじゃ」と呼びかけるなり内へ入って、彼一人だけ遠くに坐った。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まだお目ざめにならんようだ。兄者あにじゃときてはどんなときでも、よう眠るおひとだからな。……ま、もすこし待つがいい」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄者あにじゃ。……思い出してください。直義は鑁阿寺ばんなじ置文おきぶみを今とて夢にも忘れてはおりません。兄者には、いつかあれを、お忘れではないのですか」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)