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『立春開門』
ふりがな文庫
『
立春開門
(
りっしゅんかいもん
)
』
子供達は二月は冷凍された。それも炬燵にあたったままで冷凍された。町は冷蔵庫で雪、雪、雪。軒先からは真白に凍て付いた、鉄管の氷簾がさがっていた。水分を取られた空気はかちかちに乾いて、二月の扉は厚くて重かった。三月の声が叩いてくれない限り、これ …
著者
河井寛次郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約7分(500文字/分)
朗読目安時間
約11分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
非情
(
むごい
)
甘
(
あま
)
叺
(
かます
)
氷簾
(
つらら
)
沙魚
(
はぜ
)
煮鱠
(
になます
)
網蝦
(
あみえび
)
蔀戸
(
しとみど
)
蜆
(
しじみ
)
躾
(
しつけ
)