山之口貘詩集やまのくちばくししゅう
うしろを振りむくと 親である 親のうしろがその親である その親のそのまたうしろがまたその親の親であるといふやうに 親の親の親ばつかりが むかしの奧へとつづいてゐる まへを見ると まへは子である 子のまへはその子である その子のそのまたまへは …