彦六大いに笑ふひころくおおいにわらう
ホンの此の間まで、その一廓はチヤンと生きてゐた。 あれでも、全部では十軒位の店は在つたのであらう。ハツキリ記憶に在るだけでも、先づカバン屋、洋品店、文房具も売つている雑貨店、靴屋、昼間は薄暗い店先だが夜になると不意に「サツク及スキンいろいろ …