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『夭折した富永太郎』
ふりがな文庫
『
夭折した富永太郎
(
ようせつしたとみながたろう
)
』
ほつそりと、だが骨組はしつかりしてゐた、その躯幹の上に、小さな頭が載つかつてゐた。赤い攣れた髪毛が額に迫り、その下で紅と栗との軟い顔がほつとり上気してゐる。黒く澄んだ、黄楊の葉の目が、やさしく、ただしシニカルでありたさうに折々見上げる。 彼 …
著者
中原中也
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
「山繭」1926(大正15)年11月号
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
尤
(
もつと
)
攣
(
ちぢ
)
飄然
(
へうぜん
)
卓子
(
テーブル
)
措
(
お
)
擱
(
お
)
綽名
(
あだな
)
苟安
(
こうあん
)
辟易
(
へきえき
)
黄楊
(
つげ
)