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『川を遡りて』
ふりがな文庫
『
川を遡りて
(
かわをさかのぼりて
)
』
私たちは、その村で一軒の農家を借りうけ、そして裏山の櫟林の中腹にテントを張り、どちらが母屋であるか差別のつかぬ如き出放題な原始生活を送つてゐた。 或朝テントの中の食堂で、不図炊事係りの私の妻が気附くと、パンが辛うじて、その一食に足りる程度し …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「若草 第六巻七号」宝文館、1930(昭和5)年7月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約15分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
宛
(
づゝ
)
屡
(
しば
)
饑
(
うゑ
)
端
(
はた
)
寄
(
よこ
)
支
(
つか
)
永生
(
ながいき
)
?
(
クエスチヨンマーク
)
卓子
(
テーブル
)
嚥込
(
のみこ
)