“呉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.3%
くれ7.1%
5.6%
3.0%
くん0.5%
クレ0.3%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姉さんは誕生のお祝いに紙に包んだ小さなものを雄二にれました。あけてみると、チリンチリンといいひびきのする、小さな鈴でした。
誕生日 (新字新仮名) / 原民喜(著)
くれたけの根岸の里の秋けて、片里が宿の中庭の、花とりどりなる七草に、はじの紅葉も色添えて、吹く風冷やけき頃とはなりました。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「これは売り買いではなく、わたしからお餞別せんべつに差し上げるのです。の地方へお持ちになると、きっと良い御商法になりましょう」
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿しか」と嘉十かじふはひとりごとのやうにつて、それをうめばちさうのしろはなしたきました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
『母さん、もう一つおくんな。』と省吾は訴へるやうに、『進には二つ呉れて、わしには一つしか呉ねえだもの。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
此は役者許りでなく、松竹会社の方でも本気になつてクレなければ、出来ない相談だと思ひます。芸題ばかり沢山並べて筋書に毛の生えた位の大ざつぱな演芸をして居る様では客足はつなげません。
大丈夫だいじょうぶ狐小学校があるということがわかりますから。ただれも云って置きますが狐小学校があるといってもそれはみんな私の頭の中にあったと云うので決してうそではないのです。
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)