“頬張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほおば77.3%
ほゝば17.3%
ほうば2.7%
ほおばっ1.3%
ほほば1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勇がふかし甘薯いも頬張ほおばッて、右の頬をふくらませながら、モッケな顔をして文三を凝視みつめた。お勢もまた不思議そうに文三を凝視めた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
頸筋くびすぢぶたこゑまでがそれらしい老人らうじん辨當べんたうをむしやつき、すこ上方辯かみがたべんぜた五十幾歳位いくさいぐらゐ老婦人らうふじんはすしを頬張ほゝばりはじめた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
日出雄ひでをさん、あんまりやるとそんじますよ。』と氣遣きづかひがほわたくしさへ、その生臭なまくさにく口中こうちう充滿いつぱい頬張ほうばつてつたのである。
子供の時に早飯はやめしと何とやらは武士のたしなみなんといって、人に悪く云われた事もあり、又自分でも早く食いたいとおもって居たが、何分にも頬張ほおばっ生噛なまがみにして食うことが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なはですか? なは盜人ぬすびと難有ありがたさに、何時いつへいえるかわかりませんから、ちやんとこしにつけてゐたのです。勿論もちろんこゑさせないためにも、たけ落葉おちば頬張ほほばらせれば、ほか面倒めんだうはありません。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)