きん)” の例文
御米およね近来きんらいきんの字はどう書いたっけね」と尋ねた。細君は別にあきれた様子もなく、若い女に特有なけたたましい笑声も立てず
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「電気というものは、長い線で山の奥からひっぱって来るもんだでのイ、その線をば夜中にきつねたぬきがつたって来て、このきんぺんの田畠たはたを荒らすことはうけあいだね」
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
御米およね近來きんらいきんはどういたつけね」とたづねた。細君さいくんべつあきれた樣子やうすもなく、わかをんな特有とくいうなけたゝましい笑聲わらひごゑてず
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
左樣さうか」とつたが、冗談じようだんでもなかつたとえて、べつわらひもしなかつた。細君さいくんきんまるにならない樣子やうす
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
細君さいくんつた障子しやうじ半分はんぶんばかりけて、敷居しきゐそとなが物指ものさしして、其先そのさききん縁側えんがはいてせて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)