“読本”のいろいろな読み方と例文
旧字:讀本
読み方割合
よみほん41.1%
とくほん39.7%
リーダー6.8%
どくほん5.5%
リードル2.7%
よみぼん1.4%
トクホン1.4%
ヨミホン1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不肖ふしょうじゃございますが、この近江屋平吉おうみやへいきちも、小間物屋こそいたしておりますが、読本よみほんにかけちゃひとかどつうのつもりでございます。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
茶色ちゃいろ表紙ひょうしに青いとじ糸を使い、中のかみ日本紙にほんし片面かためんだけにをすったのを二つりにしてかさねとじた、純日本式じゅんにほんしき読本とくほんでした。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
それを想像すると、空想は空想に枝葉を添へて、何だか自分の眼の前には西洋の読本リーダーの中の仙女フエリーの故郷がちらついて何うもらぬ。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
私などが大阪で電気の事をしったと云うのは、ただわずかに和蘭の学校読本どくほんの中にチラホラ論じてあるより以上は知らなかった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
打ち笑いつつ中将は立ってテーブルの上よりふるきローヤルの第三読本リードルを取りて、片唾かたずをのみつつ、薩音さつおんまじりの怪しき英語を読み始めぬ。静聴する婦人——夫人はしきりに発音の誤りを正しおる。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
研究とか調べ物とか読本よみぼんとかの複雑な仕事をしたことのない私は、その年代閲歴に各詩人に間違いないよう心得ていたものの、一行書いては一冊の詩集をくりかえして読破することに
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
義太夫・脚本・読本ヨミホンの類に取り込まれた為に、名高くなつたものであらうが、あまりに末拡がりにすぎて、素朴な形は考へ難くなつてゐる。
愛護若 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)