)” の例文
朝は又、何もかも忘れたやうになつてみ貯める。さうした絲の六かせ七かせを持つて出て、郎女に見せたのは、其数日後であつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
麻苧あさおの糸を娘がんでいるのにむかって男がいいかける趣の歌で、「ら」は添えたものである。「ふすさに」は沢山たくさんの意。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
この二人が相談をして、めいめい一枚のあさのきものをこしらえようということにきめ、の糸をみはじめた。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
麻を裂き、み、色に染め、たて、機に掛け、これを晒し、これを仕上げそうしてこれを売るまでに、どんなに苦労や技が要るでありましょう。しまかすりも作りました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
婆は奥のうす暗いところで麻をんでいた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
往復一里もあるみちを頭に桶をのせて、路々も手を休めずに苧糸おいとみながらあるいているとある。手桶で水をはこぶ人には、もちろんそんなことはできない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ほうほうと切れてしまう藕糸を、八・十二二十合はたこに縒って、根気よく、細い綱の様にする。其をごけにつなぎためて行く。奈良の御館でも、かうこは飼って居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
麻苧あさをらを麻笥をけふすさまずとも明日あすせざめやいざせ小床をどこに 〔巻十四・三四八四〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
夏引きの麻生をふの麻をむやうに。そしてもつと日ざらしよく、細くこまやかに——。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
絹の絲ととの間を行くやうな妙な絲の。此で、切れさへしなければなう。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
朝になると又、何もかも忘れたようになってめる。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
今の間にどしどしんで置かいでは——。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)