“絣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かすり88.2%
がすり10.0%
かす0.9%
カスリ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日の中村氏は白地の勝ったかすりを着ていたような気がする。穏やかで、パッシイヴで、そしてどこか涼しい感じのする人であった。
中村彝氏の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
アルトベルグさんは学者肌の中老の紳士で、私達が戸を排したときは、ちょうどお客のお婆さんに日本の紡績がすりを一尺ほど切って売っていた。
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
白い雨外套あまがいとうを着た職工風の男が一人、かすりの着流しに八字髯はちじひげはやしながらその顔立はいかにも田舎臭い四十年配の男が一人、めかけ風の大丸髷おおまるまげ寄席よせ芸人とも見える角袖かくそでコートの男が一人。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
紬の羽織にガスのカスリの着物、ひげ。目鏡だけすこしまし。地方病十二指腸虫。バセドーシの似たもの。尿道がいたいと云う。「ヤイ」悲しそうな声