“大丸髷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおまるまげ72.7%
おほまるまげ27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貞奴はその妹分の優しい、初々ういういしい大丸髷おおまるまげの若いお嫁さんの役で、可憐かれんな、本当にの貞奴の、廿代はたちだいを思わせる面差おもざしをしていた。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
色は浅黒く、利かぬ気らしい精博の気が顔にあふれ、糸のような細い眼に、異様な光がある。大丸髷おおまるまげに、桜の花びらが幾ひらも乗っている。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
もう二十歳はたちにもなつて、大丸髷おほまるまげの赤い手柄てがらが可笑しい位なお靜が、平常ふだん可愛がられ過ぎて來たにしても、これは又あまりに他愛たわいがありません。
一軒いつけん煮染屋にしめやまへちて、買物かひものをして中年増ちうどしま大丸髷おほまるまげかみあまたんだる腕車くるまして、小僧こぞう三人さんにんむかうより來懸きかゝりしが、私語しごしていはく、ねえ、年明ねんあけだと。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)