“終(す)” の例文
……十五の時に国の中学の三年が終(す)んで直ぐ東京へ遣つて来て、あつち、こつちの中学を漂泊したさ。
行儀作法(ぎゃうぎさはふ)の生粹(きっすゐ)ぢゃありやせん、でも眞(ほん)の事(こと)、仔羊(こひつじ)のやうに、温和(おとな)しい人(ひと)ぢゃ。さァ/\/\、小女(いと)よ、信心(しんじん)さっしゃれ。……え、もう終(す)みましたかえ、お晝(ひる)の食事(しょくじ)は?
そして能(よ)く私のことを心配をしてくれ、私もまた同氏のためには心から尽くしたので、博覧会が終(す)んでも、まだ暇が貰えず、やはり、二年越し此所(ここ)へ勤めていたのでした。
秋になると梢に反覆分枝し五裂花冠と五雄蕊とを有する淡黄色の小花を沢山に開いている。花が終(す)んだ後には双頭状を成した小さい果実が出来、秋が深(ふ)けるとその苗が枯れる。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
是(これ)よりグロモフの家(いへ)には、不幸(ふかう)が引續(ひきつゞ)いて來(き)てセルゲイの葬式(さうしき)の終(す)んだ一週間(しうかん)目(め)、父(ちゝ)のグロモフは詐欺(さぎ)と、浪費(らうひ)との件(かど)を以(もつ)て裁判(さいばん)に渡(わた)され、間(ま)もなく監獄(かんごく)の病院(びやうゐん)でチブスに罹(かゝ)つて死亡(しばう)して了(しま)つた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
マーキュ 大(おほ)ちがひぢゃ、何(なに)をしようぞい。事(こと)はとうに終(す)んだわ。もう何(なに)もする氣(き)は無(な)い。
上野の戦争が終(す)んで後私が十八、九のことであったか。徳川家に属した方の武家などは急に生活の道を失い、ちりぢりばらばらになって、いろいろな身惨(みじめ)な話などを聞きました。
これよりグロモフの家(いえ)には、不幸(ふこう)が引続(ひきつづ)いて来(き)てセルゲイの葬式(そうしき)の終(す)んだ一週間(しゅうかん)目(め)、父(ちち)のグロモフは詐欺(さぎ)と、浪費(ろうひ)との件(かど)を以(もっ)て裁判(さいばん)に渡(わた)され、間(ま)もなく監獄(かんごく)の病院(びょういん)でチブスに罹(かか)って死亡(しぼう)してしまった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
私が高村姓を名乗るようになったのは全く徴兵よけのためであったので、これで一切始末が附いて、私は兵隊にならずに終(す)んだのでありました。今から考えるとこれはあまり良い事ではないようです。