“疏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そ35.3%
うと17.6%
うとま5.9%
は5.9%
あらゝ5.9%
おろそ5.9%
おろそか5.9%
さば5.9%
しょ5.9%
まば5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明治四十二年再遊の際わたしは疏(そ)水工事の竣成と共に河原の夕涼の恰もその前年より廢止せられた事を聞き、此を惜しみ悲しむのあまり
十年振:一名京都紀行 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
説(と)く所(ところ)、實(じつ)は厚利(こうり)を爲(な)さんとして顯(あらは)に名高(めいかう)を爲(な)す者(もの)なるに、之(これ)に説(と)くに名高(めいかう)を以(もつ)てせば、則(すなは)ち陽(あらは)に其身(そのみ)を收(をさ)めて實(じつ)は之(これ)を疏(うと)んぜん。
父母寵愛して恣(ほしいまま)に育(そだて)ぬれば、夫(おっと)の家に行て心ず気随にて夫に疏(うとま)れ、又は舅の誨(おし)へ正(ただし)ければ堪がたく思ひ舅を恨(うらみ)誹(そし)り、中(なか)悪敷(あしく)成て終には追出され恥をさらす。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それも今言いましたとおり、仕入れを誤ったのならばまだ気持の慰めようもございましたが、品物を廻した仲間内では、廻すや否や飛ぶように疏(は)けて
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
瀧口つらつら御容姿(おんありさま)を見上ぐれば、沒落以來、幾(いく)その艱苦を忍び給ひけん、御顏痩せ衰へ、青總の髮疏(あらゝ)かに、紅玉の膚(はだへ)色消え、平門第一の美男と唱はれし昔の樣子、何(いづ)こにと疑はるゝばかり
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
正にこれ巫女廟の花は夢の裡(うち)に残り、昭君村の柳は雨のほかに疏(おろそ)かなる心地して、かの者餓鷹の雞を見るがごとく、ただ就いてこれ食いおわらんと要したが、また思い返していずれ菖蒲(あやめ)と引き煩い
是れ女子第一の勤(つとめ)也。夫の教訓有らば其仰(おおせ)を叛(そむく)べからず。疑敷(うたがわしき)ことは夫に問ふて其下知(げぢ)に随ふべし。夫問事(とうこと)あらば正しく答べし。其返答疏(おろそか)なるは無礼也。夫若し腹立(はらだち)怒(いかる)時(とき)は恐れて順(したがう)べし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これでは到底諸家の創作を疏(さば)き切ることは不可能である。困ったことと云わざるを得ない。
日本探偵小説界寸評 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
わしは又云う。自力往生というのは念仏の他の雑行をもって願いをたてるというからそこで自力といわれるのである。従って善導の疏(しょ)には上尽百年(じょうじんひゃくねん)。下至一日七日一心専念(げしいちじつしちじついっしんせんねん)。弥陀名号(みだみょうごう)。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それから、その辺の人家のラジオに耳を傾けながら、情勢次第によっては更に川上に溯(さかのぼ)ってゆくのだ。長い堤をずんずん行くと、人家も疏(まば)らになり、田の面や山麓(さんろく)が朧(おぼろ)に見えて来る。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)