“此宿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こゝ36.4%
ここ27.3%
このやど18.2%
このしゆく9.1%
ところ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此宿こゝには定めし胸のすく樣な事もとて來たりける物を、いぢめられては何の甲斐もなしと迷惑がれば、どうでも嬰兒樣は猿蟹のはなしでなくばお氣に入るまじ
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今朝、雨具を持たずに出た此宿ここの客は、泥田のような道を、びしょびしょと重い足で帰って来た。かぶって来た炭俵を、軒下へ投げやって
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
拾ひ取り行くほどに一里づかほとりより申々御旅人樣是より先に人里なし此宿このやどへ御泊り成れと走り來るを見返れば年の頃十三四なる少女なり今日はつかれたり何所へ泊るも同じ事案内あんないたのむと家路いへぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
立ち出づ宿しゆくの朝景色何處いづこも勇ましく甲斐々々しく清々すが/\しきものなるが分きて此宿このしゆくは馬で心よく搖られ行く爲か面白し宿しゆくを離るれば諏訪の湖水朝霧立こめて空も雨を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
何処どこから買入れたかとくと調べなければ成りません、又此の事は此宿ところの名主か代官へでもお届をしなければ成りません