“打出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちで50.0%
うちだ29.4%
うちいだ11.8%
うちい5.9%
はね2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くちごもって、お綱は、フイと心に何ものかをえがく様子である——打出うちでヶ浜の夜寒よさむから、月夜の風邪かぜはいっそう根深いものとなったらしい。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども、彼女かれも若い娘である。流石さすがに胸一杯の嫉妬と怨恨うらみとを明白地あからさまには打出うちだし兼ねて、ず遠廻しに市郎を責めているのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
わたし不運ふうん御座ござりますとて口惜くやしさかなしさ打出うちいだし、おもひもらぬことかたれば兩親ふたおやかほ見合みあはせて、さては其樣そのやうなかかとあきれて暫時しばしいふこともなし。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
山邊やまべ赤人あかひとを、もゝはなかすみあらはし、それ百人一首ひやくにんいつしゆ三枚さんまいめだ……田子たごうら打出うちいでてれば白妙しろたへの——ぢやあない、……田子たごうらゆ、さ、打出うちいでてれば眞白ましろにぞ、だと
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大層たいそう感心かんしんしましてじつ恐入おそれいつたものだ、中々なか/\アヽところ商売人しやうばいにんだつて容易よういくもんぢやアないとひました、何卒どうぞ打出はねましたらと三がいらつしやいまして
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)