“手端”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てさき87.5%
てくび12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕陽の落ちたばかりの長良川ながらがわかわらへ四人づれ鵜飼うかいが出て来たが、そのうちの二人は二羽ずつの鵜を左右の手端てさきにとまらし、あとの二人のうちの一人はを肩にして
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
わかい男が松明たいまつけてそのあかりまないたの上におとしていた。顎髯の男は魚の腹へ庖丁がとおったので、手端てさきをさし入れてはらわたを引きだした。と、その中からころころと出たものがあった。
岩魚の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
其の人夫の先頭に立った大きな男の背には一人の人夫が負われて、襦袢じゅばん衣片きれで巻いたらしい一方の手端てくびを其の男の左の肩から垂らしていた。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
虎馬とらまは、手端てくびを折りました」それから簣に寝かされている男へ眼をやって、「銀六ぎんろくは頭をりました」
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)