所有しょゆう)” の例文
こめ不作ふさくのときは、こめあたいがるように、くわのあたいがって、ひろいくわばたけ所有しょゆうしている、信吉しんきち叔父おじさんは、おおいによろこんでいました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
またわたしの所有しょゆうする知識ちしきにたいしても——まあ、そうとうたかい今の身分やきょうぐうのことは申しますまいが——どうかおまえよばわりだけは、やめていただきたいものですな。
こぶしむねっていのるかとおもえば、すぐゆびあな穿ったりしている。これは猶太人ジウのモイセイカともので、二十ねんばかりまえ自分じぶん所有しょゆう帽子製造場ぼうしせいぞうばけたときに、発狂はっきょうしたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
母がひとり子ども三人、夫婦ふうふをあわせて六人の家族かぞく妻君さいくんというのは、同業者のむすめで花前の恋女房こいにょうぼうであった。地所じしょなどもすこしは所有しょゆうしておって、六人の家族はゆたかにたのしく生活しておった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
近所きんじょ人々ひとびとは、とりのためにはたけや、にわらされるのをおもいましたけれど、いえや、地所じしょ金持かねもちの所有しょゆうであるために、なにもいわずにしのんでいました。
金持ちと鶏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、それを人間にんげん所有しょゆうすることはできぬものでしょうか? なぜなら、人間にんげん自然しぜんをすこしでもわたくししようとするときは、そこに、こうしたおもわぬ悲劇ひげきまれるからです。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)