“富籤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とみくじ92.3%
とみ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
併し、昔千両の富籤とみくじに当って発狂した貧乏人があったという話もあるのだから、松村が五万円に狂喜するのは決して無理ではなかった。
二銭銅貨 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
商人あきんど富籤とみくじなどを買ふのは以ての外ですが、ろくに小遣もやらなかつた私にも罪がないとは申されません。——富札まで燒いての強意見こはいけんは藥が強過ぎたのです。
そのうちにゃあ勝ちもした負けもした、いい時ゃ三百四百もにぎったが半日たあ続かねえでトドのつまりが、残ったものア空財布からさいふの中に富籤とみふだ一枚いちめえだ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あれはね、チイハという南京富籤とみを買う人間が、夢を見に来ているんだよ。——ナンキン墓へ来て昼寝をして、その夢をけんとくに富籤とみを買うとあたるという迷信があるのさ。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)