大入おほいり)” の例文
大入おほいり評判ひやうばんだ四はんだ五ばん傑作けつさくぢや大作たいさくぢや豊年ほうねんぢや万作まんさくぢやと口上こうじやう咽喉のどらし木戸銭きどせん半減はんまけにしてせる縁日えんにち見世物みせもの同様どうやう
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
新作物が大入おほいりを占めるからと云つて余り続けて打つと、見識ある劇評家や識者から抗議が出て一般人に反省を促すと云ふ風だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
れば度胸どきようゑて、洒落しやれてる。……しつはいづれも、舞臺ぶたいのない、大入おほいり劇場げきぢやうぐらゐにんでたが、さいはひに、喜多八きたはち懷中くわいちうかるければ、かるい。荷物にもつはなし、おまけ洋杖ステツキほそい。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
オデオン座で新しく演じて居るパウル・アンテルムの新作劇「日本にほんほまれ」はその芸術的価値はかく、目先がかはつて居るので大入おほいりを続けて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
画家連中れんぢゆうと来て居るモデル女の幾人は席が無いので若い画家の膝をえらんで腰を掛ける程の大入おほいりである。夫婦づれの画家や姉妹をれた詩人達も居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)