“去(ゆ)” の例文
『史記』には、〈孔子去(ゆ)きて弟子にいいて曰く、鳥はわれその能く飛ぶを知り、魚はわれその能く游(およ)ぐを知り、獣はわれその能く走るを知る。
「左様なら、又た明日(あした)。お寝みなさい、源ちゃん御大事に。」お富はしとやかに辞儀して去(ゆ)こうとした。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
朝(あさ)去(ゆ)きて夕(ゆふべ)は来(き)ます君(きみ)ゆゑにゆゆしくも吾(あ)は歎(なげ)きつるかも 〔巻十二・二八九三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
極楽(ごくらく)の写真(しやしん)を見た事もないから、是(これ)は有(あ)るか無(な)いか頓(とん)と分(わか)らん事で、人が死んで行(ゆ)く時は何(ど)んなものか、此(こ)の肉体(にくたい)と霊魂(たましひ)と離(はな)れる時は其(そ)の霊魂(たましひ)は何処(どこ)へ去(ゆ)きますか、どうも是(これ)は分(わか)らん。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
此のことばを聞(きこ)しめして感(め)でさせ給ふやうなりしが、御面(みおもて)も和(やはら)ぎ、陰火もややうすく消えゆくほどに、つひに竜体(みかたち)もかきけちたるごとく見えずなれば、化鳥(けてう)もいづち去(ゆ)きけん跡もなく
「満野繁霜禾既収。今朝解任意悠悠。帯皇威去了其事。無一殛刑兼瘠溝。」〔満野繁霜禾既ニ収メ/今朝任ヲ解カレ意悠悠タリ/皇威ヲ帯ビテ去(ゆ)キ其ノ事ヲ了(お)ヘリ/一ノ殛刑兼(およ)ビ瘠溝無シ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
送る者の辛(つら)さは、去(ゆ)く者の悲しさに数倍した。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
郷は遠くして去(ゆ)くことを得ざれども
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
去(ゆ)く日も糞を浴びてゐた
詩とはなにか (新字新仮名) / 山之口貘(著)
師のねがふ事いとやすし。待たせ給へとて、杳(はる)かの底(そこ)に去(ゆ)くと見しに、しばしして、冠(かむり)装束(さうぞく)したる人の、前(さき)の大魚(まな)に胯(また)がりて、許多(あまた)の四四鼇魚(うろくづ)を率(ひき)ゐて浮かび来たり、我にむかひていふ。
可憐売到街頭去 憐(あわれ)む可(べ)し 売(う)りに街頭(がいとう)に到(いた)り去(ゆ)くも
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「左様なら、源ちゃんお大事に、」と去(ゆ)きかける。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
去(ゆ)く日も糞を浴びてゐた
山之口貘詩集 (旧字旧仮名) / 山之口貘(著)