“逃去”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にげさ70.0%
にげさり10.0%
にげさら10.0%
のがれさ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さてある日用ありて二里ばかりの所へゆきたる留守るす隣家りんかの者あやまちて火をいだしたちまちのきにうつりければ、弥左ヱ門がつま二人ふたり小児こどもをつれて逃去にげさり、いのち一ツをたすかりたるのみ
も見ずして逃去にげさりけり役人は外の者にかまひなくつひに多兵衞願山の兩人を捕押とりおさへ高手小手にいましめつゝ夫より家内をあらためて町内へあづけ兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はき逃去にげさらんとする時馬鹿息子の五郎藏が小便におき戸惑とまどひなしつゝ暗紛くらまぎれに久兵衞へ突當つきあたりしかば久兵衞は驚きながらすかし見てモシ若旦那御靜おしづかに成れましと云ば五郎藏も大いに驚きヤア貴樣は久兵衞か草鞋わらんぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
余は覚えず身をふるはし申候。而も取られし手を振払ひて、逃去のがれさる決断もなく、否、寧ろ進んで闇のうちおちいりたき熱望に駆られ候。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)