“不如帰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほととぎす69.6%
ほとゝぎす17.4%
ふじょき8.7%
ほとゞぎす4.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不如帰ほととぎす」の生命は川島武夫と片岡浪子の八字によって永遠に生きているのじゃないかといったような気持になって来るのだから容易でない。
創作人物の名前について (新字新仮名) / 夢野久作(著)
熱海に尾崎紅葉の「金色夜叉」の碑あり、逗子には「不如帰ほととぎす」の浪子不動が土地の名物として存在を主張している。
すずめ雌雄しゆうを知らず不如帰ほととぎすの無慈悲を悟らずして、新しき神学説を蝶々ちょうちょうするも何ぞ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
不如帰ほととぎすの浪子さんが千年も万年も生きたいなんて云ってるけれど、あまりに人の世を御ぞんじないと云うものだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
後の東大総長山川健次郎男の妹、大山いわお公の夫人、徳冨蘆花とくとみろかの小説「不如帰ほととぎす」では
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
『金色夜叉』は、かれの集中最も多く世間に知られてゐる作だ。お宮、貫一などゝいふ名は、『不如帰ほとゝぎす』の武男、浪子に於けるが如く、人口に膾炙くわいしやしてゐる。
尾崎紅葉とその作品 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
甘い物にはちがひないが、これなら日本に移しても「不如帰ほとゝぎす」で廉価な涙を流させるより功徳の多い事だと思ふから一寸ちよつと簡単に僕の観た所を紹介しよう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
不如帰ほとゝぎすも可哀相どつせ。妾大好き。今度家から持つて来て貸してあげまつさ。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
これは明治三十四年の二月、大阪の朝日座に一座を組織して居た時代、徳冨氏の「不如帰ほとゝぎす」を脚色して始めて上演した時のこと、その大詰の「浪子臨終の場」の出来ごとなのですが、筋を少し書かないと模様がはつきりしないので、その一端を示すとしませう。
(新字旧仮名) / 喜多村緑郎(著)
そして昔の人があの鳥の啼く音を故人のたましいになぞらえて、「蜀魂しょっこん」と云い「不如帰ふじょき」と云ったのが、いかにももっともな連想であるような気がした。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
不如帰ふじょきが百版になるので、校正かたがた久しぶりに読んで見た。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そして「不如帰ほとゞぎす」の浪子の様だと寂しく笑つて独語した。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)