“ちのみご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乳呑児57.4%
乳呑子14.8%
乳児9.8%
乳飲児8.2%
乳呑兒6.6%
乳飲子3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四、五人寄添よりそってひたいをつき合せながら、骨牌かるたを切っているものもあれば、乳呑児ちのみごひざの上にして、鏡に向って化粧をしているものもある。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この暑いのに、余り好きでない乳呑子ちのみごを縛りつけられて、そして勝ち誇ったクィーンのような女の尻にくッついて行くなんて!
女その乳児ちのみごを忘れて己が腹の子を憐まざる事あらんや。たとい彼ら忘るる事ありとも我は汝を忘るることなし(イザヤ四九の十五)。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
……しかしそのうちに乳飲児ちのみごの品夫が、お磯婆さんと一緒に此家ここに引き取られて来るし、仮埋葬かりまいそうになっていた実松源次郎氏の遺骸も、正式に葬儀が行われるしで
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こぼれるほどにつたきやく行商ぎやうしやう町人ちやうにんがへりの百姓ひやくしやう乳呑兒ちのみごかゝへた町家ちやうか女房にようばうをさなおとうといた町娘まちむすめなぞで、一かゝつたふねが、おほきな武士ぶしめに後戻あともどりさせられたのを
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
おおかた葬式か焼場であろう。箱の中のは乳飲子ちのみごに違いない。黒い男は互に言葉も交えずに黙ってこの棺桶かんおけを担いで行く。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)