“しり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シリ
語句割合
58.4%
22.7%
8.5%
退2.9%
2.9%
1.1%
0.8%
臀部0.8%
後庭0.3%
0.3%
支里0.3%
私利0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度のは大小二つあって、大きい方はしりの形が少し悪いらしく、なかなか立たない。しかし小さい方はすぐ立たせることが出来た。
立春の卵 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
と云うから、多助は紋付の着物の片肌脱ぎてしり端折はしおって、向う鉢巻を致しまして、せっせと炭を担ぎ始めました。そうすると嫁も
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「まろもお送りして往きます。お車のしりへでも乗せて往っていただきましょう。そうしてもう二度とまろもこちらへは参りませんから」
かげろうの日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
云立いひたて九條家を退しりぞき浪人らうにんして近頃美濃國の山中にかくれ住ければ折節をりふしこの常樂院へ來り近しくまじはる人なり此人奇世きせい豪傑がうけつにて大器量だいきりやうあれば常樂院の天忠和尚も此山内伊賀亮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小山「そうですか。私どもは何時でも光沢のないものばかり見ていますから上等のをしりません。上等のは光るほど光沢がありますかね」
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
英山等の華魁おいらん繪、豐國、國貞等の役者の似顏、國滿が吉原花盛の浮繪うきゑなどの卷物のしりに芳虎の『英吉利國』の畫
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
昔し彼が政府の内意で或官職をなげうった時、当路の人は山陰道筋のある地方の知事なら転任させてもいという条件を付けた事があった。しかし彼は断然それをしりぞけた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しりは臀部しりに掛けたもの、しんじょは糝薯しんじょであって半平はんぺんたぐい真如しんにょの月に通ずる。
かかる怪に基づいて馬絆と名づけたらしい。『想山著聞奇集』に見えたわが邦の頽馬というは、特異の旋風が馬を襲いたおすので、その死馬の肛門開脱する事、河童に殺された人の後庭しりと同じという。
大奥づとめをしりぞけて、二度と城内にはいろうとしなかったら、三斎父子の驚きと狼狽とは、どのようなものであろう——それこそどうしても、一度は見てやらねばならぬものだ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
漂泊さすらうことも幾月か。彼の姿はほどなくここ代州たいしゅう雁門県がんもんけん(山西省北部)の街中に見出される。街はしゅう支里しりの城壁にめぐらされ、雁門山がんもんさんる雁門かんは、つねに、北狄ほくてきの侵略にそなえていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかなる奇功きこうたてたるやはかりがたし、こと此地このちに一名園めいゑんくはへたるは私利しりのみなりといふべからず、さて菊塢きくう老年らうねんには学問も少しは心がけしと見え、狂歌きやうか俳句はいくのみ手づゝにはあらず
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
身を低めてしりえに退いたから源十郎はすんでのことでわれと吾が足を愛刀の鋩子さきにかけるところだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
一寸しりき出して止つて見た。
メランコリア (旧字旧仮名) / 三富朽葉(著)
委員と名のる、ものしりが、そんな事は心得た。行列は午後五時よりと、比羅にしたためてある。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)