“おら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オラ
語句割合
52.7%
28.8%
4.8%
俺等2.7%
2.1%
乃公2.1%
1.4%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
己等0.7%
0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おらんとこは無人で敢り次ぎが居んさかい、この圓窓が取り次ぎや。……この窓けてわめいて呉れ、うちにゐたら俺が出て來るぞ。」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「へへ、何、ねえだよ、気の毒な事はちっともねえだよ。嫁さんが食べる方が、おらが自分で食べるよりうまいんだからな。」
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
黒松の葉がひに光る小糠星こぬかぼし風のおらびをは消えにける
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
其麽そんな澤山たんとでも無えす。俺等おら明日あした盛岡さ行ぐども、手さ持つてげば邪魔だです。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「何、何、おらあ、今年はもう七十五になっての、耳がうといに依って大きな声で謂わっしゃい。」「こりゃ大難だ。婆様ばあさんあのの。」「あいあい。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仙果は何処へか慌忙あわてて出て行こうとする出合頭であいがしら朝帰りの種員を見るや否や、いきなりその胸倉を取って、「乃公おらア今おめえさがしに行こうと思っていた処だ。気をたしかにしな。気をたしかにしな。」
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「健、どうしたんぞいや、船見ておらんだりしといて、お母さん忘れたんかいや。」
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
ここに多遲摩毛理たぢまもり縵四縵矛四矛かげよかげほこよほこを分けて、大后に獻り、縵四縵矛四矛かげよかげほこよほこを、天皇の御陵の戸に獻り置きて、その木の實をささげて、叫びおらびて白さく
「常世の國の時じくのかくを持ちまゐ上りてさもらふ」とまをして遂におらび死にき。
およそ織物おりもの専業せんげふとする所にては、織人はたおりかゝへおきておらするを利とす。ちゞみにおいてはべつき一国の名産なれども、織婦はたおりをんなかゝへおきておらする家なし。
そのまゝ御機おはたによりておらんとしけるに、倏急たちまち仰向あふむきたふおちはき絶入たえいりけり。
阿爺おとッつぁんおらこのしまやァだ」と、毎々阿娘おむすの苦情が出る。其等の車が陸続として帰って来る。東京場末の飯屋めしやに寄る者もあるが、多くは車を街道に片寄せて置いて、木蔭こかげで麦やひえの弁当をつかう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
はためきおらび、たちまち悪獣のえさに跳るがごとく突き寄らんとするや、若僧は怪しく叫びて谷に下れる森林の中に身を退すさり、妙念これにつづきて二者の姿見えずなる。若僧の悲鳴。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
けンどもが、何も旦那様あ、訴人をしろという、いいつけはしなさらねえだから、おら知らねえで、押通おっとおしやさ。そンかわりにゃあまた、いいつけられたことはハイ一寸もずらさねえだ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
己等おら目で見たても
未刊童謡 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
甚「何をいうんだ、無駄っぽねおらしやアがって金は有りゃアしねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こないだの夕方、ホラお富婆さんなあ、あの人が三の門の前に立ってると、お前許まいんとこの旦那様と奥様が懐古園の方から手を引かれて降りて来たと言うよ。おらいやだ。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)