“えもん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衣紋90.8%
衛門3.8%
衣文1.6%
右衛門1.6%
右衞門0.5%
恵門0.5%
衣絞0.5%
衣襟0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は何かに酔ひしれた男のやうに、衣紋えもんもしだらなく、ひよろ/\とよろけながら寝室に帰つて、疲れ果てて自分の寝床にし倒れた。
An Incident (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
「お使いの者、もどりました」高松衛門えもんが、あわただしく、告げてきた。待ちかねて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
従って面相に現われた表情がまるで違っているように、肢体の姿、衣文えもんの強調の仕方などもまるで違う。
麦積山塑像の示唆するもの (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
女歌人じょかじんうちでも指折りの赤染あかぞめ右衛門えもんで、其頃丁度匡衡もまだ三十前、赤染右衛門も二十幾歳、子の挙周たかちかは生れていたか、未だ生れていなかったか知らないが、若盛りの夫婦で、女貌郎才
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何時でも取巻の二人ぐらい連れて、一本差で、立派な家来が附いて参りまするのだが、山口屋やまぐちやろう右衞門えもん方の抱え遊女音羽は、実に勝れた太夫で、あれを身受けしようとか手に入れようかと思って
すると興福寺の南大門なんだいもんの前で、思いがけなく顔を合せましたのは、同じ坊に住んで居った恵門えもんと申す法師でございます。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
衣絞えもんあかるく心着こゝろづきけむ、ぎん青海波せいかいは扇子あふぎなかばほたるよりづハツとおもておほへるに、かぜさら/\とそよぎつゝ、ひかり袖口そでくちよりはらりとこぼれて、窓外さうぐわいもりなほうつくしきかげをぞきたる。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此處こヽ一つに美人びじん價値ねうちさだまるといふ天然てんねん衣襟えもんつき、襦袢じゆばんえりむらさきなるとき顏色いろことさらしろくみえ、わざ質素じみなるくろちりめんに赤糸あかいとのこぼれうめなどひん一層いつそう二層にそうもよし
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)