“いり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イリ
語句割合
72.0%
3.7%
𣱿2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
伊理1.2%
二〇㏄入1.2%
1.2%
入場者1.2%
医吏1.2%
場内1.2%
水口1.2%
1.2%
費用1.2%
1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また三世勝三郎の蓮生院れんしょういんが三年忌には経箱きょうばこ六個経本いり男女名取中、十三年忌には袈裟けさ一領家元、天蓋てんがい一箇男女名取中の寄附があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「早くあの豌豆えんどうを買ってちょうだい、塩いりよ。」
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
私は青べかを二つ𣱿いりへ漕ぎ入れ、細い水路を二百メートルほどいった、川柳の茂みのところにつないで、釣竿つりざおをおろした。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
いりもやや角ぐむ葦のさの芽に電球がひとつ流れ寄りつつ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
翌々日も半蔵らは背戸田からはじめて、野戸の下へ出、くて尻中道しりなかみちから青の原へ回り、中新田、比丘尼寺びくにでらいり、それから町田を見分した。その時も金兵衛は皆と一緒に歩き回った。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
からだはいよいよほてって来て、いりつくように喉が渇くので、かれはよろめく足を踏みしめながら、ふたたび水甕のそばへ歩み寄ろうとする時に、暮れかかる表から一人の男が影のように入って来た。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お君にそれを知らさなかった金助も金助だが、お君もまたお君で、そんなものあてにはいり用おまへんと質店主人あるじの申出を断り、その後、家柄のことなぞ忘れてしまった。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
またその沼羽田ぬばたいり日賣の命が弟、阿耶美あざみ伊理いり毘賣の命に娶ひて、生みませる御子、伊許婆夜和氣いこばやわけの命、次に、阿耶美都あざみつ比賣の命二柱。
またその大國おほくにふちが女、弟苅羽田刀辨おとかりばたとべに娶ひて、生みませる御子、石衝別いはつくわけの王、次に石衝いはつく毘賣の命、またの名は布多遲ふたぢ伊理いり毘賣の命二柱。およそこの天皇の御子等、十六王とをまりむはしらませり。
その中には、貯金帳や、戸籍謄本こせきとうほんらしいものや、かびの生えた写真や、其他そのた二三冊の絵本などが入っていたが、わしが横瀬の前へ取出したものは、手文庫の一隅いちぐうに立ててあった二〇㏄入いり硝子壜ガラスびんだった。
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いまもその洞穴ほらあないりぐちつてゐる碑文ひぶんにそのことがしるされてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
「まあ……今夜の入場者いりタイヘンじゃないの。コワイみたいじゃないの——」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこで、検非違使けびいし包待制ほうたいせいのごときは、施薬院せやくいん医吏いりをはげまし、また、自分の俸給まで投げだして、必死な救済にあたっておりますが、いかんせん、疫痢えきり猖獗しょうけつにはかてません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それにしても今夜の場内いりスゴイわね。この中に生蕃小僧の人気が混っていると思うと、妾何だか気味が悪いわ。みんな死刑を見に来たような顔ばかり並んでいるようで……」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
印旛沼水口いりの細江にる鳥の青頸鴨のこゑはひびけり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いりつ日の照りきはまれば何がなし小鳥岬をいま放れたり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「今年もか——何んのための村費道路だんだ。馬鹿にする。又秋、米ば運ぶに大した費用いりだ……。」
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
葦の邊のいりおもしろき近江の湖鴨うく秋になりにけるかも
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)